モノのインターネットとはどんなことなのでしょうか?
そもそもここで言うモノとは一体どんなものを指すのでしょうか?
一言でいうと、人も含めてすべての事物を指すといって良いでしょう。
つまり、すべての動物、植物などの生物、鉱物や水などの自然資源、人工の建造物、機械、食料品や医薬品等々、ありとあらゆるものがIoTの対象とするモノとして挙げられます。
もちろん、すべてのモノが同様にインターネットにつながることはないでしょう。
ひとつひとつ、それぞれの必要な手段を講じてインターネットに接続する必要はあります。
モノのインターネット、すなわちIoTは、これまでのITに対してどのような違いをもたらすのでしょうか?
これまでITシステムのメンバではないとされてきたモノ(もちろん、間接的にITシステムのアプリケーション対象とはされてきました)は、どのようにしてITシステムの一員となることができるのでしょうか?
そのためには、まずモノのインタフェース、つまりモノへの入力およびモノからの出力をITシステムで直接扱うことができる電気信号に変える必要があります。
モノからの出力すなわちモノから発生する臭い(ガス)、光、音、振動、あるいはモノの状態を表す温度、湿度、内容成分など、多くのモノはアナログ量(連続系)で、出力(状態)が電気信号として計測されるため、ITシステムで処理可能なデジタル量(離散系)に変換する必要があります。
すなわち、対象とするモノに、その出力や状態を電気的に計測可能なセンサを設置し、更にアナログ・デジタル変換器(ADC)にて、センサで計測されたアナログ量のデータをデジタル信号に変換します。
逆に、モノへの入力、すなわち圧力、振動、加熱・冷却、加水・排水・乾燥、その他の刺激などは、その目的に合う形態で物質や刺激を与える駆動系、すなわちアクチュエータが必要となります。
このアクチュエータからのモノへの入力のほとんどはアナログ信号と考えられますので、ITシステムからのデジタル信号をアナログ信号に変換するデジタル・アナログ変換器(DAC)を設置し、更に、得られたアナログ信号を増幅器にて、必要とする出力レベルに増幅します。
これまでデジタルの電気信号としての入出力手段をもたなかったモノに、センサやアクチュエータが設置されることでモノがITシステムの要素としてデータをやり取りすることが出来ます。
つまり、IoTを考えるときに、アナログとデジタルのやり取りが非常に重要となってきます。
Tele-Sentientでは、このことを意識して、如何に様々なモノをセンシングするかという観点で、Sensor I/F LSIを開発しています。
つまり、多種多様なモノのアナログ量をデジタルに変換してITシステムとつないでいくかという命題に対して、センサ・プラグアンドプレイや低消費電力のSensor AFE (LSI)の開発で応えています。