手軽なIoTシステム構築の課題
Tele-Sentientの特長の一つとして、センサ・プラグアンドプレイがあります。
これまで、IoTシステムに新たなセンサを組み込むためには、非常に時間と労力がかかりました。
このことが、IoTの普及の妨げになっているといっても過言ではありません。
なぜ、センサの接続に時間がかかるのでしょうか?
組み込みソフトウェアでのドライバ組み込みの労力増大
世の中には多数のセンサがあります。
CO2センサ、振動センサ、ひずみセンサ、圧力センサ、温湿度センサ、気圧センサ、加速度センサ、音波センサ、土壌センサなど、センサの種類だけでも多数ありますし、それぞれのセンサ種別でも、用途別に多数のセンサがあります。
これら様々なセンサを活用したIoTシステムを構築しようとした場合に、ハードウェアの接続のみならず、ドライバの組み込みのために、センサ・ノード内のマイコンの組み込みソフトウェアを構築しなおす必要があります。
これは、組み込みソフトウェア技術者でないとできない作業です。
センサ・ノードへのハード的な接続はもちろん必要ですが、ドライバの組み込みが最も時間のかかる作業になります。
このことが、様々なセンサを活用して、手軽にIoTシステムを構築することを難しくしています。
Tele-Sentientでのセンサ・プラグアンドプレイ
Tele-Sentientでは、センサのドライバやコンフィギュレーションといった環境設定を、センサ・ノード側ではなく、Sensor-Gatewayにあらかじめ登録しておく方式をとっています。
あらかじめ登録されているドライバのファームウェアは、センシング・システム起動時にSensor-Mateに無線通信で送信されて、Sensor-Mateに組み込まれます。
これによって、ドライバの複雑な処理をセンサ・ノードのファームウェアで実装するという、ユーザにとって多大な時間がかかる処理を行う必要がありません。
つまり、Sensor-Mateは、初期段階でセンサのドライバ情報はもってなく、Sensor-Gatewayでの設定によって、センシングシステムのプロトコルの中で、登録されたセンサドライバが組み込まれるため、組み込みソフトウェアを触ることなく、様々なセンサ・ノードを構築することができます。
つまり、Sensor-Gatewayにセンサ情報を登録しておけば、Sensor-Mateにセンサをハードウェアで接続するのみで、センサシステムを実現することができるのです。
センシングプラットフォームとしてのTele-Sentient
Tele-Sentientは、IoTセンシングプラットフォームとして、多くのIoTシステムやアプリケーションを手軽に構築できることをコンセプトとしています。
このコンセプトを実現する方法の一つとして、センサ・プラグアンドプレイという考え方を生み出しました。
このことは、Sensor AFE LSIを活用した場合に更なるメリットを生み出します。
このメリットについては、別の記事で記載したいと思います。