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CMエンジニアリング株式会社 IoT無線センサネットワークのプラットフォーム
CMエンジニアリング株式会社
TEL:03-6420-0936(代表)

IoTで農業での人手不足解消支援

農業での人手不足の例

今回は、IoTを活用することによる、人手不足の解消支援について説明します。

CMエンジニアリング株式会社では、IoT農業分野において、数多くの現場での設置実績を持っています。その中で、実証実験を行った、営農支援でのIoT活用を例に見ていきましょう。

農業の実施にあたっては、様々なノウハウや知見が必要ですが、農業の現場で、人手不足によって困っていると考えられる以下の3点にフォーカスして見ていきます。

  • 屋外での生育環境の把握
  • 土壌環境の把握
  • 病気発生条件の把握と農薬散布のタイミング把握

屋外での生育環境の把握

まず、屋外での生育環境の把握については、降雨量、日射量、温度、気圧、風向風速などの情報を、IoTシステムの導入によってモニタリングすることで、圃場の生育環境を遠隔で把握することができます。

今までは、天気予報などから、今日は晴れなのか曇りなのか雨なのか、寒いか暑いか、風は強いか弱いか、などの情報を得た上で、人が生育環境を見に行く、という作業でした。

しかし、一般的な天気予報は、かなり広い地域を対象にしています。そのため、確認したい圃場がどのような状況なのかは、天気予報の結果とは違っているケースはかなり多く発生します。天気予報は広い範囲での予測には役立ちますが、実際の圃場の環境は、人が見に行かなければわからないことがほとんどです。

圃場へのセンサの設置

これらの課題は、圃場にセンサを設置することによって解決することができます。つまり、センサによる情報収集によって、屋外での生育環境をタイムリーに把握することができます。

上の写真は、気象センサを実際の圃場に設置したものです。この写真では、一般的に使用されている気象センサを活用した例ですが、気象予報などに用いられるセンサであり、大きさも大きく、重量も重いため、圃場に設置するには適しません。また、1か所のみに設置することになるため、大規模な圃場の環境を把握するためには、数多く設置する必要があるため、正確な情報把握には適しません。

センサノードの小型化によるIoT化での課題解決

これらのセンサ単体は小型化できるものばかりであり、現在でも、ほとんどすべてで小型のものが存在します。

例えば、温湿度センサ、気圧センサ、風向風速センサ、降雨量センサ、日照センサなどのセンサを分割して、それぞれを小型化したものを、センサノードとして、圃場に設置することで、より正確な情報を得ることができます。つまり、小型化したセンサを無線でGatewayに情報送信するといったIoT環境を構築することによって、圃場の環境を多面的に把握することが可能となります。

Tele-Sentientでは、手軽にIoTを構築できるプラットフォーム、センサプラグアンドプレイによって、このようなIoTを構築することができます。

Tele-Sentientの掲げる未来のIoTは、圃場にばら撒けるくらいにセンサを小型化して、地域の情報を正確にセンシングすることにあります。当社での適用事例を考察すると、同じセンシングパラメータでも、地域、場所によってまったく違った値が得られます。つまり、地産地消のIoTを実現がキーワードになってくると考えられます。

気象情報のモニタリング例

上のグラフでは、気象情報を実際の圃場でモニタリングした結果を示します。これは、グラフで見ているだけですが、これをどう解釈して、どのようなアクションにつなげていくかを支援していくことが重要になります。しかし、センサを設置することによって、遠隔で圃場環境を把握することができるだけでも人手を減らすことができます。

今回は、屋外での生育環境の把握についてIoTが有効であることを説明しました。次回は、土壌環境の把握について説明していきます。