2020.11.15
近年、HACCPに沿った食品衛生管理の観点で、冷蔵庫の温度監視が注目されています。食品の製造、加工、販売を行う事業者は、冷蔵庫の温度監視を正確に把握することが要求されます。これを、人手で温度測定をするには、それなりの手間がかかります。
このため、IoTを活用して、冷蔵庫の温度を遠隔監視する取り組みがあります。
つまり、冷蔵庫の中にセンサノードを設置して、温度をセンシングして、自動で無線でゲートウェイまで集約してモニタリング、管理する方法です。
このシステムを導入することによって、事業者の温度管理の手間を大幅に削減することが可能となります。
IoT化の際に、多くの冷蔵庫の温度監視に要求されることは、以下になります。
Tele-Sentientのコンセプトは、これらの要件に合致するため、開発したTele-Sentientのプロトタイプを使用して、家庭用冷蔵庫の温度監視を行ってみました。
Tele-Sentientでは、920MHz帯の特定小電力無線を使用しているため、冷蔵庫の中にセンサノードを設置しても、長距離無線伝送ができています。
また、待機時電源シャットダウン技術を使用していることで、トータルでの超低消費電力で動作可能であるため、乾電池による長時間の電池持ちが期待できます。
通常よく使用されるアルカリ乾電池では、5℃~45℃の温度条件で、冷蔵庫への設置には適さないため、今回、-40℃~60℃の温度範囲で使用可能な単三型リチウム乾電池を使用しました。
こちらが、家庭用冷蔵庫の温度をモニタリングした結果になります。
家庭用冷蔵庫の温度は、一定ではなく、温度範囲で変動していることもわかります。
このように、IoTを活用することによって、今まで見えていなかった情報の見える化ができます。